三省堂書店 BOOKS SANSEIDO

第65回三省堂サイエンスカフェ〔日本農芸化学会シリーズ(23)〕

掲載日:2017年12月20日

日本農芸化学会

生命・食糧・環境のためのバイオサイエンスおよびバイオテクノロジーの研究を行う日本農芸化学会では、学会の最新の成果を社会に向け発信する広報活動の強化を重要な責務のひとつとして考えています。
その一環として、サイエンスカフェを現代の有効な科学コミュニケーションの場と考え、学会の研究者によって研究の成果を社会に発信することになりました。

三省堂サイエンスカフェにおきましても、同会の趣旨・企画に賛同し、日本農芸化学会シリーズを共同開催することとしました。

テーマ

「和食の味を彩る麹菌、その知られざる姿と未来」

開催日 2018年2月10日(土)
開催時間 午後3時から4時10分まで
開催場所 三省堂書店神保町店本店2階 UCCカフェコンフォート
参加料 500円(ワンドリンク付)
講師

東京大学大学院 農学生命科学研究科 特任准教授 丸山 潤一 氏

コーディネーター

毎日新聞社科学環境部  西川 拓 氏     

挨拶 日本学術会議連携会員 清水 誠 氏
共催 公益社団法人 日本農芸化学会(共同主催)、  日本学術会議農芸化学分科会

テーマの内容

2013年にユネスコ無形文化遺産に登録された和食、その味を彩る微生物である麹菌のことを、どのくらいご存知でしょうか。

麹菌は、日本の伝統的な醸造産業において、日本酒・醤油・味噌などの製造に用いられてきました。日本酒では、麹菌がお米のデンプンを分解して、酵母によるアルコール発酵を可能とし、お酒の香味にも影響しています。醤油や味噌では、麹菌が大豆のタンパク質を分解することで、うま味を作りだします。

しかし、このような和食の味における重要な役割にも関わらず、麹菌について一般の方には多く知られていないようです。

一方で、最新の科学によって、麹菌の様々な姿が明らかになってきています。たとえば、麹菌はどのように日本人によって家畜化されてきたのか、また、麹菌に微生物でいう雄雌の性別が存在し、有性生殖による交配育種が可能となる未来が見えてきたこと。さらに、麹菌がビタミンをつくるメカニズムが解明され、機能性開発の可能性が示されています。科学の力により、麹菌の眠れる能力が発揮される未来についてご紹介します。

講師略歴

東京大学大学院 農学生命科学研究科 特任准教授 丸山 潤一 氏

2001年  東京大学大学院農学生命科学研究科 博士課程修了(農学博士)
同年  東京大学大学院農学生命科学研究科 博士研究員
2006年  同上 助教(この間、2010年 ドイツ・ゲッティンゲン大学 共同研究員)
2016年  同上 特任准教授

授賞歴

2011年 第10回日本農学進歩賞((財)農学会)
2012年 農芸化学奨励賞(日本農芸化学会)

お申し込み受付は締め切りました

三省堂書店神保町本店へのアクセス

JRお茶の水駅-徒歩8分
地下鉄神保町駅(東京メトロ半蔵門線、都営三田線・新宿線)-徒歩5分

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