第56回三省堂サイエンスカフェ〔日本農芸化学会シリーズ(19)〕
掲載日:2014年5月17日
日本農芸化学会
生命・食糧・環境のためのバイオサイエンスおよびバイオテクノロジーの研究を行う日本農芸化学会では、学会の最新の成果を社会に向け発信する広報活動の強化を重要な責務のひとつとして考えています。
その一環として、サイエンスカフェを現代の有効な科学コミュニケーションの場と考え、学会の研究者によって研究の成果を社会に発信することになりました。
三省堂サイエンスカフェにおきましても、同会の趣旨・企画に賛同し、日本農芸化学会シリーズを共同開催することとしました。
テーマ | 一寸の虫にも五分の恋心〜フェロモンと失恋の記憶〜 |
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開催日 | 2014年5月17日(土) |
開催時間 | 午後3時から4時10分まで |
開催場所 | 三省堂書店神保町本店2階 UCC カフェコンフォート |
参加料 | 500円(ドリンク代を含む) |
講師 | 東京大学大学院農学生命科学研究科 |
コーディネーター | 毎日新聞科学環境部 西川 拓 氏 |
共催 | 公益財団法人農芸化学研究奨励会 日本学術会議農芸化学分科会 |
テーマの内容
配偶者との出会いは小さい虫達にとっても重要な問題です。ファーブルの「昆虫記」には、オオクジャクガのオスが、メスの発するフェロモンを頼りに遠くからやってくる様子が記されています。オスはメスを見つけるとあの手この手でメスの気を引こうとします。歌ったり、踊ったり、フェロモンや超音波を出したり、体の大きさや模様を見せつけたり……と様々な方法で求愛アピールをします。
しかし、情熱的な求愛も必ずしもうまく行くとは限りません。既に交尾を済ませたメスは二匹目以降のオスを拒むというケースが多くあります。例えばショウジョウバエのオスの場合、既婚メスへのアピールをしばらく続けるうちやがて努力が報われない事を「学習」し、求愛意欲を低下させます。この失恋の「記憶」はどのように形成され、また、どのように痛手は「忘却」されるのか。失意のオスが再び愛を歌い始める様子から、垣間みられる昆虫の心の葛藤についてお話したいと思います。
参加者の声
・とても面白かったです。初心者にも分かるように話して下さって理解しやすかったです。
・テーマに沿った内容も面白かったですが、色々な実験データの話が聞けて楽しかったです。
・小規模でとても良い。テーマも興味あるものを選んでいることが分かった。企画が素晴らしい。
お申し込み受付は締め切りました
三省堂書店神保町本店へのアクセス
JRお茶の水駅-徒歩8分
地下鉄神保町駅(東京メトロ半蔵門線、都営三田線・新宿線)-徒歩5分