第61回三省堂サイエンスカフェ〔日本農芸化学会シリーズ(20)〕
掲載日:2015年4月18日
日本農芸化学会
生命・食糧・環境のためのバイオサイエンスおよびバイオテクノロジーの研究を行う日本農芸化学会では、学会の最新の成果を社会に向け発信する広報活動の強化を重要な責務のひとつとして考えています。
その一環として、サイエンスカフェを現代の有効な科学コミュニケーションの場と考え、学会の研究者によって研究の成果を社会に発信することになりました。
三省堂サイエンスカフェにおきましても、同会の趣旨・企画に賛同し、日本農芸化学会シリーズを共同開催することとしました。
テーマ | 真珠はなぜ輝くのか? |
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開催日 | 2015年4月18日(土) |
開催時間 | 午後3時から4時10分まで |
開催場所 | 三省堂書店神保町本店2階 UCC カフェコンフォート |
参加料 | 500円(ドリンク代を含む) |
講師 | 東京大学大学院 農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 |
コーディネーター | 毎日新聞科学環境部 西川 拓 氏 |
共催 | 公益社団法人 日本農芸化学会 |
テーマの内容
真珠は貝類が作り出す宝石であり、その虹色の輝きが人類を魅了してきました。真珠の主成分は炭酸カルシウムですが、市販されている炭酸カルシウムの粉末はただ白いだけで虹色ではありません。真珠内の炭酸カルシウムは単なる無機的な炭酸カルシウムと異なり、有機物との複合体を形成し、レンガが積み重なったようなナノメートルサイズの微小な層状構造を作ります。この層状構造に光が入射することで光の干渉作用が生じ虹色に輝くのです。このようなことは電子顕微鏡が開発された50年以上前から分かっていましたが、なぜ炭酸カルシウムが微小な層状構造を作るのか?どのような有機物が精緻な微小構造の形成を制御しているのか?などといったことは未だ明らかになっていません。真珠が輝くメカニズムの解明を目指した最新の研究を、真珠の歴史や真珠養殖産業に関するお話を交えながら解説します。
参加者の声
・今回のテーマは自然科学のほか、産業経済や装飾文化に関心のある方々にも親しみやすいもので、大変良かった。
・真珠に関する現状の問題が良くわかった。参考図書の紹介が良かった。
お申し込み受付は締め切りました
三省堂書店神保町本店へのアクセス
JRお茶の水駅-徒歩8分
地下鉄神保町駅(東京メトロ半蔵門線、都営三田線・新宿線)-徒歩5分