『必然の帝国 新大陸における奴隷制、自由、欺瞞』グレッグ・グランディン(著)、佐藤 成男(訳)
出版物タイトル | 必然の帝国 新大陸における奴隷制、自由、欺瞞 |
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分類 | 人文・社会 |
著者 | グレッグ・グランディン(著)、佐藤 成男(訳) |
定価 | 本体4000円+税 |
発行 | 2025年6月 |
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判型・ページ数 | A5判並製・436ページ |
内容紹介
≪トライアル号≫、いやメルヴィルが≪サン・ドミニク号≫と船名を替えたこの船は、アメリカの「メタファー」であった。
シムズ裁判の四年後に書かれた「ベニート・セレーノ」は、1850年代のアメリカ社会の行き詰まりを捉えている。この作品は、連邦瓦解に繋がり兼ねない奴隷制度廃止を選ぶか、あるいは奴隷制を放任し、ある者の自由の追求が他の者の奴隷化を必然的に伴うという事実を容認するか、という受け入れがたい二つの選択肢に板挟み状態に置かれた合衆国を描いたものである。本書は「ベニート・セレーノ」のモデルとなった奴隷船の反乱事件について、グレッグ・グランディンが歴史的に検証した研究の訳書であり、新大陸の奴隷制度を考察する上で避けて通れない重要史料である。