『「たけくらべ」私論―大人の求愛と「罪と罰」の影響―』 中林孝雄(著)
出版物タイトル | 『「たけくらべ」私論―大人の求愛と「罪と罰」の影響―』 |
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分類 | 人文・社会 |
著者 | 中林孝雄 |
定価 | 本体2500円+税 |
発行 | 2021年12月 |
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判型・ページ数 | 四六判・472ページ |
内容紹介
主人公、美登里の美しい変貌の根拠について、各社各版や、評言、推断、男と女の機微
性をくまなく参照した論及、研究書。
そして作中の人間の行動の刑事的な分析を通して、著者がその登場人物にこめた心情を解き明かし、
作中の人間行動という状況証拠を積み重ねて、一葉の真の創作心情へいたらんとする考究の書。
目次
第一章 「初潮」説から「大人の求愛」説へ
「初潮」説への疑問/郭で姉の大巻と話したこと/省筆された信如のこと/美登利は華魁になるのか?
第二章 『罪と罰』の影響
『罪と罰』の影響はあったのか?/一葉の『罪と罰』との出会い/内田魯庵の『罪と罰』体験/戸川残花訪問の意味
第三章 新しい一葉像を求めて
小説家一葉の原像/文明開化・百鬼夜行の修羅の巷に生きる/花圃と伊東夏子の見た一葉像
付録 芸術家と人生
―若き日のジョイス―