≪三省堂書店から読む、戦後80年≫
2025年8月、戦後80年を迎えます。
戦争とは、どのようなことがあったのか、人々はどのように暮らしていたのか。
これから、戦争体験者が少なくなっていく中、悲惨を次世代に伝え、未来の平和を守る。
時代を超えて経験を語り継ぐことのできる”本”を通じその一端を担いたい。
決して忘れてはならない、日本の歴史を”本”を通して学び、これからの未来に繋げていきたい。
文庫担当者が選んだ1冊を、三省堂書店全店(※売店は除く)で展開いたします。
取り上げた文庫を通して新しい視点や発見があればと思います。
【今月(8/16-9/14)の一冊】
【夏の花/心願の国】
新潮文庫 税込539円
現代日本文学史上もっとも美しい散文で、人類はじめての原爆体験を描き、朝鮮戦争勃発のさ中に自殺して逝った原民喜の代表的作品集。
被爆の前年に亡くなった妻への哀悼と終末への予感をみなぎらせた『美しき死の岸に』の作品群、被爆直後の終末的世界を、その数カ月後に正確な筆致で描出した『夏の花』三部作、さらに絶筆『心願の国』『鎮魂歌』などを収録する。