◆文庫◆『最後はなぜかうまくいくイタリア人』
著者：宮嶋勲 日経ＢＰＭ 税込825円 ISBN:978-4-532-19848-0
「Carpe diem、カルペ・ディエム」とは「いまを生きる」という意味のラテン語です。イタリア人にはこの言葉が古代から沁みついているのでしょう。イタリア人にとってアポの時間とは努力目標ぐらいで、その時その時を一所懸命に生きるため、アポの時間に遅れがちになります。ルーズと思われますが、遅刻することもある意味ルールのようです。日本人やドイツ人の勤勉さの対極にあるイタリア人の寛容さが本書に満ち溢れています。
◆新書◆『「ＲＲＲ」で知るインド近現代史』
監修：笠井亮平 文藝春秋 税込1,100円 ISBN:9784166614431
話題のインド映画『RRR』を観た人にとって、エンドロールの八人の肖像は印象的です。本書ではインド独立運動や民族運動で活躍したこの八人の「フリーダム・ファイター（自由の闘士）」について頁の多くを割いています。インドこそ「民主主義の母」と発信し、2022年にはインドGDPが米中日独に次いで世界第五位となり、遂にイギリスを抜きました。本書は大国となったインドの近現代史を知るための絶好の入門書です。
◆ビジネス書◆『ＢＩＧ ＴＨＩＮＧＳ どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか？』
著者：ベント・フリウビヤ サンマ−ク出版 税込1,980円 ISBN:9784763140371
著者は「メガプロジェクトにおける世界の第一人者」と呼ばれる経済地理学者です。
大きなことを成し遂げるとはどんなことなのか、何が必要なのか、どんなリスクがあるのか？どこに失敗要因が潜んでいるのか？について徹底的に掘り下げた本です。本文中の「うまくいかなくなるのではない、最初からうまくいっていない」には目が釘付けになりました。