「スポーツの科学」と聞くと、動作をビデオカメラで記録したり、筋肉の活動や心肺機能を測ったり、といったことが思い浮かぶのではないでしょうか。今回のトークは、そうした昔からある「スポーツ“の”科学」ではなく、「スポーツ“脳”科学」という新しい研究分野の話です。近年、ヒトを対象とする脳科学では、脳の形を見ることで、その人の性格や特技などを明らかにする研究が盛んにおこなわれています。MRIを使って脳の構造を調べるのです。神経細胞が存在する部位や、神経線維が走行する部位などの特徴を細かく知ることができます。私は、この技術を用いてスポーツと脳の関係について調べています。今回は最新の研究成果を紹介しながら、「得意なスポーツによって脳の発達が違う」、「トレーニングで脳が変わる」、「一流アスリートの脳」といったテーマについてお話します。
カフェに参加した皆さんが、5年後の東京オリンピックに向けて「スポーツをして脳を鍛えよう！」と思ってもらえるようなトークをしたいです。