三省堂書店 BOOKS SANSEIDO

月イチ企画「北大の先生が選んだ本」第16弾更新しました!

掲載日:2019年1月21日

今月も三省堂書店札幌店と北海道大学出版会様とのコラボレーションコーナーが第16回目の更新を迎えました。


第16弾は、北海道大学大学院文学研究科 教授の「砂田徹」先生をお迎え致しまして、

ローマ人との対話のために 』というテーマでお送り致します。

今回もその中から3点ほど、砂田先生にご選書頂いた商品をご紹介致します。

 

●『共和政ローマの内乱とイタリア統合』


砂田徹 著 北海道大学出版会 発行
前八〇年代、全イタリアを巻き込んだローマの内乱の後、イタリア各地の都市に退役兵植民が実施され、それら都市は存続の危機に直面した。本書は、対象都市の立場や経緯のほか、特に地方貴族のローマとの交渉を分析し、これまで見えなかった、帝政ローマへ至るまでのイタリアのあり方、イタリアに政治的一体化がもたらされた道のりを明らかにする。

 

●『ロ-マ帝国の統治構造』


飯坂晃治 著 北海道大学出版会 発行
今回取り上げる唯一の専門書です。古代ローマ発祥の地でもあるイタリアは、ローマ帝国内において特別の地位を占めていました。本書は、そのイタリア内の諸都市が皇帝権力とどのような関係を取り結んでいたのかを明らかにした労作です。これはまた、拙著で取り扱った時代以降のイタリアの様子ということにもなります。共和政から帝政へかけてのイタリアで何が起こっていたのか、関心のある人はぜひ手に取ってみてください。

 

●『アレクサンドロス大王「世界」を目指した巨大な情念』


大牟田章 著  清水書院 発行
恩師の著書の復刻版。一生かかっても私にはこのような伝記を書くことはできないだろう、と思い知らされた名著です。著者自身とアレクサンドロスとの境界が限りなく不明瞭になるところで、“「世界」をめざした巨大な情念”が、熱っぽく語られています。若気の至りで、「結局、アレクサンドロスは、単なる侵略者にすぎないのではないですか?」と尋ねた時、静かに微笑んでおられました。

 

他にも多数、砂田先生にはご選書頂きました。是非、当店の売場にてご覧下さい。

来月も更新予定です!!今後の企画にご期待下さい。