三省堂書店札幌店と北海道大学出版会さまとのコラボレーションコーナーが34回目の更新を迎えました。

第34弾は、北海道大学大学院理学研究院准教授の川本思心先生と北海道大学大学院理学研究院研究生の福浦友香先生をお迎えし、
『物語の中の北大』というテーマでお送り致します。
今回もその中から3点ほど、おふたりにご選書頂いた商品をコメントとともにご紹介致します。
●『北大キャンパスガイド』

北海道大学CoSTEP・北海道大学総務企画部広報課・北海道大学生活協同組合編 北海道大学出版会 税込1,980円
広く美しく、歴史ある北海道大学のキャンパス各所を豊富なカラー写真とテキストで紹介するガイドブック。札幌キャンパスだけではなく、植物園、時計台、おしょろ丸・うしお丸といった船舶を含む函館キャンパスも網羅している。マップや花・鳥・虫一覧も収録しているため、散歩・自然観察のお供にも最適。いずれ時がたてば、2010-20年代の北大の風景を記録した資料となるだろう。(川本)
●『札幌誕生』

門井慶喜著 岩波書店 税込2,475円
札幌の礎を築いた人々の群像劇。5篇の主人公のうち、内村鑑三(第2話)、有島武郎(第4話)、岡崎文吉(第5話)が札幌農学校出身であり、その役割の大きさが伺える。本作では、北海道という自然の性質、それにつながる信仰や精神が底流をなしており、5名の主人公全員が苛烈、直情というより実直、地道な性格として描かれているのが興味深い。本作とリンクする作品として有島武郎の『星座』と船山馨の『石狩平野』を推したい。(川本)
●『札幌アンダーソング』

小路幸也著 KADOKAWA 税込770円
北道大学(きたみちだいがく)の学生・志村春は、クラーク博士ゆかりの祖先四代分の記憶と人格、卓越した頭脳を受け継ぐ青年で、道警刑事の仲野久と共に大学構内に潜む秘密クラブが関わる殺人事件の真相に迫る。札幌農学校から続く北大の歴史や広大な札幌キャンパスを舞台とすることで物語に厚みが生まれている。クラーク博士の逸話を基にした作中作も魅力を深めている。(福浦)
おふたりには他にも多数ご選書頂きました!リストは下記よりダウンロードできます。
