三省堂書店札幌店と北海道大学出版会さまとのコラボレーションコーナーが30回目の更新を迎えました。
第30弾は、北海道大学大学院文学研究院 専門研究員の相庭達也先生をお迎え致しまして、
『今こそ、戦争を考える』というテーマでお送り致します。
今回もその中から3点ほど、相庭先生にご選書頂いた商品をコメントとともにご紹介致します。
●『明治期北海道の兵士たち-徴兵・戦没・慰霊』
相庭達也 著 北海道大学出版会 発行 本体価格:7,000円
明治期北海道の人々はどのように徴兵され戦没し慰霊されたのか。屯田兵と第七師団の動向を中心に、「移民社会」北海道での郷土部隊の成立過程とその東アジア史における役割を、合祀名簿や遺品の手帳などの多様な史料から解明する。
●『日本軍兵士-アジア・太平洋戦争の現実』
吉田裕 著 中央公論新社 発行 本体価格:820円
アジア・太平洋戦争で日本軍兵士が直面した戦争の実態と、軍隊の姿勢を明らかにした本です。数年前にベストセラーになりました。特に知的障害を持つ兵士や「戦争神経症」についての記述は目を引きます。さらに日本軍の異質な軍事思想とその根本的欠陥を指摘しています。日本軍兵士と日本軍の実際を知ることができる一冊です。
●『餓死した英霊たち』
藤原彰 著 筑摩書房 発行 本体価格:1,100円
ガダルカナル島は「餓島」と呼ばれます。戦歿した兵士の大多数が餓死であったためです。多くの兵士が餓死したのは、この島だけではありません。本書によれば、各地の戦場における餓死者は、第2次大戦で戦歿した日本軍兵士の60%強とされています。その原因を解明し、戦時下の軍隊の根本的性格とその姿勢を明確に理解し、戦争の本質を知るための書物です。
他にも相庭先生には多数ご選書頂きました!リストは下記よりダウンロードできます。