文芸書便りvol.21 古典の「贅沢」をどうぞ 『謹訳 源氏物語』

『謹訳 源氏物語一』 林望著 祥伝社 1500円(税込)
千年も読み継がれてきた古典の最高峰「源氏物語」を、この作品の面白さを深く理解する林望さんが訳した『謹訳 源氏物語』が刊行となりました。第一巻は桐壺から若紫まで。訳文に注釈は無く、現代の言葉で綴られているのに原文のリズムが感じられ、すらすらと現代の小説のように読むことができます。そして男性の心理描写の、なんというか、すごく「本音」な感じにどきっとします。
林さんご自身が手がけた装丁も素敵です。カバーをはがしてみると背表紙がない…「コデックス装」といい、写本のように糸綴じしてあるのです。机に置くと、手を離してもきれいに開いたまま、ページが戻らない!古いものの良さを装丁でも感じることができます。古典の世界の「贅沢」を味わえる一冊です。





